歯科医療専門家向けの歯科医療の情報館です

衛生観念

2009年3月 6日 11:15

先日某経済番組で、アルゼンチンの精肉工場のレポートがありました。その工場では、某有名なハンバーグ系外食チェーンにも卸しているハンバーグも製造していますが、白衣や帽子や手袋は当たり前ですが、皆さんマスクをしていました。

では日本ではどうかと言えば、行きつけのスーパーの総菜コーナーを見ても、手袋や帽子は装着していますが、マスクをしている所は少ないです。

昨日、某旅番組を見ていたら、醤油屋の工場で「見学者を製造現場に入れ、申し訳程度の帽子(帽子の脇から、皆さん髪がはみ出ているので意味なし)、もろみを手に取って味見」していました。帽子をきちんと被れば、製造過程で髪の毛が混入する可能性は少ないです。髪の毛は目に見えるだけに、食品に混入すれば大問題でクレームの原因になりかねません。しかし、「ノーマスク」で作業員がくしゃみをして、その「唾」などが食品に混入しても痕跡が残りませんから問題にはなりにくいです。これを日本では「知らぬが仏」と言います。

しかし、以前「弁当に混入されていたらしい、インレー等の可能性」の相談をうけたことがありますから、それが製造段階で混入したとすれば「マスクをしていれば防止できた可能性が高い」事故の一例と思われます。

くしくも、先日某県の某病院で「新型インフルエンザの集団発生」を前提とした対処の訓練がテレビで報道されていました。その情景を見ると医療関係者は宇宙服のような、いわば化学防護服のような服装で対応していました。新型インフルエンザは空気感染でしょうから、そのくらいの対応は必要なんでしょう。

だいぶ前ですが、「そのうち歯科医療も宇宙服のような術衣を着てやるような時代が来るかも」と半分真面目に、半分冗談で書いたことがありますが、公衆衛生上人間の体においての最大の感染源は「口であり、息であり、飛沫」であるという認識を社会全体で持つ必要があるでしょう。そして、歯科医はその最大の感染源に日常から接しており、治療の内容によっては、「よどんだどぶ川をかき回す」的な治療により周囲に感染の危険を拡大する可能性を秘めているわけですから、日頃から充分な注意が必要と思われます。

コスト上の問題からも、「個々の患者さんを個室で、術者は患者毎に術衣(化学防護衣様?(^o^))を着替えて治療」などの対応は不可能な訳ですから、可能な限りで努力する必要はあると思われます。そこで、可能な限りの必要処置という点で個々の衛生観念が異なるのが一つのポイントであり、どう克服していくかが今後の課題でしょう。

ちなみに、以前某先生から聞いた話ですが、「某県の某総合病院の売店では、オープンシステムでパンを販売している」そうで、巷のパン屋やスーパーならいざ知らず、病人(それもどのような病人が来るかわからない)が来ることが前提の院内の売店で「個々の客が自分でパンをトレーにとって購入する」というやり方が適切なのか疑問となるところだ。

それを聞いて、以前開業当時に御世話になった銀行の支店長に以下のような話しを聞いたことがあります。

その銀行員は、某病院の立ち上げに参加して、普段から何度と無く病院に足を運んでいたそうですが、知らないうちに病院から病気の原因を持ち帰って来ていたらしく、家族が色々な病気にかかって困ったとのこと。詳細は不明だが、その病院との関わりを持たなくなってから、そういった事例は無くなったらしいので、あり得るのかも知れませんね。別の視点からみれば、「それはない。気のせい。」ということなんでしょうが。

とかく、歯科医院の衛生管理レベルは低いと言う人もおりますが、必要最低限の対応が必要なのは言うまでもありません。問題はその必要最低限の価値観が人によって異なることでしょう。

しかし、こういった衛生観念のある意味欠如は、歯科医院に限った事ではなく、前述の食品業界を含めて色々な現場に横行している可能性は否定できないのかなぁ。

コメントする

080116_02.gif (2728 バイト)


ジオターゲティング