医療法関連
平成10年6月30日(厚生省医薬安全局安全対策課長・医薬安発第69号の2)
1 指針の目的
高齢化社会の進行とともに、在宅で医療を受ける患者も増えてきている。在宅の患者に対して良質な在宅医療を提供するためには、X線検査は欠かせないものである。
このため、在宅医療におけるX線撮影を放射線防護の観点から安全に実施する上で考慮すべき点に関して、専門家による検討を行い、在宅医療におけるX線撮影の在り方について、以下の通り、その基準をまとめたので活用されたい。
2 在宅医療におけるX線撮影の適用
(1)対象患者
適切な診療を行うためにX線撮影が必要であると医師(歯科医師を含む。以下同様)認めた場合(X線診療室における撮影の方が、撮影から得られる情報の質の面、また、安全性の面からも望ましいことに留意する事。)
(2)撮影の部位
適切な診療を行うために、必要であると医師が認めた部位。
(3)撮影方法
X線撮影のみとし、透視は行わないこと。
3 在宅医療におけるX線撮影時の防護
(1)X線撮影に関する説明
X線撮影を行う際には、患者、家族及び介助者に対し、個々のX線撮影状況に応じて、以下の内容について、分かりやすく説明を行う必要がある。
ア 臨床上の判断から居宅におけるX線撮影が必要であること。
イ 放射線防護と安全に十分配慮がなされていること。
ウ また、安全確保のため、医師又は診療放射線技師の指示に従うべきこと。
(2)X線撮影時の防護
① 医療事業者の防護
ア X線撮影装置を直接操作する医師又は診療放射線技師は、放射線診療従事者として登録し、個人被爆線量計を着用すること。
イ 医療従事者が頻繁に患者の撮影時に身体を支える場合には、放射線診療従事者として登録し、個人被爆線量計を着用すること。
ウ 操作者は0.25mm鉛当量以上の防護衣を着用する等、防護に配慮すること。
エ 操作者は、介助する医療従事者がX線撮影時に、患者の身体を支える場合には、0.25mm鉛当量以上の防護衣・防護手袋を着用させること。
オ X線撮影に必要な医療従事者以外は、X線管容器及び患者から2m以上離れて、X線撮影が終了するまで待機すること。また、2m以上離れることができない場合には、防護衣(0.25mm鉛当量以上)等で、防護措置を講ずること。
② 家族・介助者及び公衆の防護
ア 患者の家族、介助者及び訪問者は、X線管容器及び患者から2m以上離れて、X線撮影が終了するまで待機させること。特に、子供及び妊婦は2m以上の距離のある場所に移動すること。また、2m以上離れることができない場合には、防護衣(0.25mm鉛当量以上)等で、防護措置を講ずること。
イ 患者の家族及び介助者がX線撮影時に患者の身体を支える場合は、0.25mm鉛当量以上の防護衣・防護手袋を着用させること。
③ 歯科口内法X線撮影における防護
歯科用X線装置を用いる歯科口内法X線撮影における防護は、基本的に一般X線撮影時のの防護と同様に行えば良い。なお、歯科口内法X線撮影については、医科領域における一般X線撮影と比較して、照射方向が多様となるなどの特殊性がある。また、在宅医療における歯科口内法X線撮影は、患者によってはフィルムの保持が困難な場合も想定される。このような歯科口内法X線撮影の特殊性に鑑みて、上記①、②の防護策に加えて、以下の点に留意する必要がある。
ア 照射方向の設定に十分に留意し、確認すること。
イ 照射筒を皮膚面から離さないようにし、照射野の直径は8cmを超えないこと。
ウ 原則として、フィルム保持と照射方向を支持する補助具(インジケータ)を使用すること。
(3)X線撮影装置の保守・管理
X線撮影装置の保守・管理や器材の選択は、被爆の低減のみならず、良質のX線写真を得るためにも重要であるので、定期的にX線撮影装置の安全や性能が維持できているかの点検を行うことが望ましい。また、診療に適したスクリーン、フィルム、イメージングプレート等を選択し、適正な撮影及び現像処理行われるように注意する事。
| 医政発第0331020号 平成15年3月31日 | ||||
| 各都道府県知事 殿 | 厚生省健康政策局長 | |||
近年、情報通信機器の開発・普及に伴い、情報通信機器を応用し診療の支援に用いる、いわゆる遠隔診療(以下、単に「遠隔診療」という。)の可能性が高まりつつある。
これまでも遠隔診療は、医師又は歯科医師が患者の病理画像等を専門医のもとに伝送し、診療上の支援を受けるといった、医療機関と医師又は歯科医師相互間のものを中心に、既に一部で実用化されているところである。
これとともに、今後は、主治の医師又は歯科医師による直接の対面診療を受けることが困難な状況にある離島、へき地等における患者の居宅等との間で、テレビ画像等を通して診療を行う形態での遠隔診療が実用化されることが予想されるなど、遠隔診療の態様はますます多岐にわたるものと考えられる。
遠隔診療のうち、医療機関と医師又は歯科医師相互間で行われる遠隔診療については、医師又は歯科医師が患者と対面して診療を行うものであり、医師法第20条及び歯科医師法第20条(以下「医師法第20条等」という。)との関係の問題は生じないが、患者の居宅等との間で行われる遠隔診療については、医師法第20条等との関係が問題となる。
そこで、今般、遠隔診療についての基本的考え方を示すとともに、患者の居宅等との間の遠隔診療を行うに際して、医師法第20条等との関係から留意すぺき事項を下記のとおり示すこととしたので、御了知の上、関係者に周知方をお願いする。
なお、過日、厚生科学研究費による遠隔医療に関する研究の報告が取りまとめられ、公表されたところであるので、参考までに送付する。
記
1 基本的考え方
診療は、医師又は歯科医師と患者が直接対面して行われることが基本であり、遠隔診療は、あくまで直接の対面診療を補完するものとして行うべきものである。
医師法第20条等における「診察」とは、問診、視診、触診、聴診その他手段の如何を問わないが、現代医学から見て、疾病に対して一応の診断を下し得る程度のものをいう。したがって、直接の対面診療による場合と同等ではないにしてもこれに代替し得る程度の患者の心身の状況こ関する有用な情報が得られる場合には、遠隔診療を行うことは直ちに医師法第20条等に抵触するものではない。
なお、遠隔診療の適正な実施を期するためには、当面、下記「2」に掲げる事項に留意する必要がある。
2 留意事項
(1)初診及び急性期の疾患に対しては、原則として直接の対面診療によること。
(2)直接の対面診療を行うことができる場合や他の医療機関と連携することにより直接の対面診療を行うことができる場合には、これによること。
(3) (1)及び(2)にかかわらず、次に掲げる場合において、患者側の要請に基づき、患者側の利点を十分に勘案したうえで、直接の対面診療と適切に組み合わせて行われるときは、遠隔診療によっても差し支えないこと。
ア 直接の対面診療を行うことが困難である場合(例えば、離島、へき地の患者の場合など往診又は来診に相当な長時間を要したり、危険を伴うなどの困難があり、遠隔診療によらなければ当面必要な診療を行うことが困難な者に対して行う場合)
イ アに準ずる場合であって、直近まで相当期間にわたって診療を継続してきた慢性疾患の患者など病状が安定している患者に対し、別表に掲げる遠隔診療など遠隔診療を行うことにより患者の療養環境の向上が認められるものについて、患者の病状急変時等の連絡・対応体制を確保した上で、行うとき。
(4)遠隔診療は、患者側の要請に基づき、患者側の利点をも勘案して行うものであり、直接の対面診療と適切に組み合わせて実施するよう努めること。
(5)遠隔診療の開始に当たっては、患者及びその家族等に対して、十分な説明を行い、理解を得た上で行うこと。特に、情報通信機器の使用方法、特性等については丁寧な説明を行うこと。
(6)患者のテレビ画像を伝送する場合等においては、患者側のプライバシー保護には慎重な配慮を行うこと。特に、患者の映像の撮影、情報の保管方法については、患者側の意向を十分に斟酌すること。
(7)情報通信機器が故障した場合における対処方法について、あらかじめ患者側及び近隣の医師又は歯科医師と綿密に打ち合わせ、取り決めを交わしておくこと。
(8)診療録の記載等に関する医師法第24条及び歯科医師法第23条の規定の適用についても、直接の対面診療の場合と同様であること。
(9)遠隔診療においても、直接の対面診療と同様、診療の実施の責任は当然に診療を実施した医師又は歯科医師が負うものであること。
(10)遠隔診療を行うに当たり、医師又は歯科医師が患者又はその家族等に対して相応の指示や注意を行っているにもかかわらず、これらの者がその指示や注意に従わないため患者に被害が生じた場合には、その責任はこれらの者が負うぺきものであることについて、事前に十分な説明を行うこと。
毒劇物及び医薬品の適正な保管管理等の徹底について
(平成一一年一月一三日 指第一号)
(各都道府県衛生主管部(局)長あて)
(厚生省健康政策局指導課長通知 )
標記について、昨今、シアン化合物、クロロホルムなどの毒劇物や向精神薬を不正に使用したとみられる事件が続発したことに伴い、本日、当省医薬安全局長より別添のとおり各都道府県知事等宛に通知(医薬発第三四号)が発せられたところであるが、もとより医療施設においては業務上このような毒劇物、向精神薬をはじめ、毒劇薬、要指示医薬品等(以下「毒劇物等」という。)の多種かつ相当量の保管及び使用が必要とされ、その保管及び使用にかかる毒劇物等の適正な保管管理が求められている。
貴職におかれましては、別添通知を含めた本通知の趣旨を十分了知のうえ、各医療施設において、毒劇物等の盗難、紛失などの保安上の遺憾がないようにするため、従業者等への注意喚起等の必要な措置を講じ適正な保管管理等が図られるよう、管下の医療施設への周知及び指導方お願いする。
なお、貴管下保健所設置市、特別区等に対しては、本通知内容について貴職より周知されたい。
(注)別添省略
医薬安 第153号
医薬監 第205号
平成11年12月10日
各都道府県衛生主管部(局)長 殿 厚生省医薬安全局監視指導課長
診療用放射線照射器具の安全管理の再徹底について
医療機関における診療放射線の安全管理については、既に平成11年3月23日付け医薬安第31号・医薬監第34号、厚生省医薬安全局安全対策課長・監視指導課長連名通知等によりご配慮いただいているところであるが、今般、医療機関において行われた点検の結果、標記に係る紛失事故が明らかになり、診療用放射線照射器具を使用する医療機関においては、その安全管理の徹底が、改めて問題とされているところである.
当該点検は、科学技術庁から別添参考のとおり放射性同位元素の取扱い等に関し、指示されているところによるものであるが、医療機関において診療用放射線照射器具等の紛失等が明らかになった場合には、医療法施行規則第30条の25の規定に基づく保健所等への届出も必要であるので、念のため申し添える。
ついては、貴職におかれても、管下医療機関に対し、下記の点に特に留意のうえ診療用放射線照射器具の管理状況に係る再点検を実施するよう、指導の再徹底を図られたい.
記
1 万が一照射器具を紛失した場合その他の事故の発生の際には、医療法施行規則第30条の25により、保健所、警察署、消防署その他関係機関に通報するとともに、放射線障害の防止に努めること。
2 長期間使用していない線源については、安全管理の観点から、年に1回以上、本数を日視によって確認するのみならず、放射線測定器を用いる等の方法を用い、異常(照射器具の紛失・破損等)の有無を確認することとし、また、今後使用する予定がない線源については、適切な方法により廃棄等を行うこと。
歯科診療所開設の取扱について
(昭和三二年一一月一四日 三二医号外 )
(厚生省医務局長あて福島県厚生部長照会)
標記のことについて、最近県内の歯科医師某より医療法第八条の規定に基き、次のような歯科診療所開設の届出がありましたがこの場合の取扱について至急御指示賜りたくお願い致します。
記
1 開設の届出をした歯科医師某は従来某病院開設者との賃貸借契約により同病院内の施設において歯科診療業務を行い形式的には病院の歯科部として運営されてきたものであるが最近賃貸借契約期間満了を機とし病院においては、爾今歯科診療を行わないことにして診療科目中歯科を廃止する手続を了したので歯科医師某は、従前同様病院内の施設によりその業務を継続する意志をもって歯科診療所開設の届出を提出した。このような施設所有者の承諾を得ていない場合において開設する届出であっても、知事は医療法第八条の規定により受理すべきであるか。
或は又所有者との関係が解決するまで届出を受理しないことが許されるかどうか。
2 過去において、本件と同様な事例があった場合どのような措置したかを参考といたしたいので御教示願いたい。
(昭和三三年一月二二日 医発第二六号)
(福島県知事あて厚生省医務局長回答 )
昭和三十二年十一月十四日医三二号外をもって貴県厚生部長より照会のあった標記の件について左記のとおり回答する。
記
御照会の場合は、医療法第八条の規定による届出を受理すべきものと解する。
(昭和三七年六月二○日 医発第五五四号)
(各都道府県知事あて厚生省医務局長通達)
いわゆる巡回診療については、その実施の方法に種々の態様のものがみられるが、これらはいずれも一定地点において公衆又は特定多数人に対して診療が行なわれるものであり、原則として医療法上は診療所の開設に該当するものと解される。しかしながら、無医地区における医療の確保又は地域住民に対して特に必要とされる結核、成人病等の健康診断の実施等を目的として地方公共団体、公的医療機関の開設者又は公益法人等が行なう巡回診療であつて、その実施主体の設置目的に合致するものであり、かつ、巡回診療によらなければ住民の医療の確保、健康診断の実施等が困難であると認められるものについては、医療法の運用上特別の処置を講じてその実施の円滑化をはかることが適当であると考えられるので、今後これらの巡回診療に関しては、左記のとおり取り扱つて差し支えないこととしたので通知する。
なお、この取り扱いは、巡回診療が特に必要である場合に認められるものであるので、巡回診療実施計画及び実施主体の定款又は寄附行為等について十分確認のうえ適用することとし、これが必要と認められなくなつた場合には直ちにこの取り扱いを中止することとされたい。
記
第一 この取り扱いは、次のいずれかに該当する場合にのみ認められるものであること。
一 巡回診療車又は巡回診療船であつて当該車両又は船舶内において診療を行なうことができる構造となつているもの(以下「移動診療施設」という。)を利用する場合
二 移動診療施設以外の施設を利用して行なわれる巡回診療であつて、定期的に反響継続(おおむね毎週二回以上とする。)して行なわれることのないもの又は一定の地点において継続(おおむね三日以上とする。)して行なわれることのないもの。
第二 医療法及びこれに基づく法令の適用並びにこれに関する指導監督については次のとおりとすること。
一 巡回診療が病院又は診療所の事業として行われるものでない場合
(一) 巡回診療の実施主体毎に診療所開設の手続をとるものとすること。
(二) この場合医療法施行規則第一条に基づく開設の許可申請にあたつては、次のとおりの取り扱いとすること。
ア 実施主体が当該都道府県内に所在しない場合は、開設者の住所については、実施主体の住所に伴せて、当該都道府県内の連絡場所を記載させること。
イ 開設の場所に代えて、おおむね三箇月から六箇月までの期間毎に巡回診療を行なう場所並びに各場所毎の医師又は歯科医師である実施責任者の氏名及び診療を担当する医師又は歯科医師の氏名及び担当診療科目を記した実施計画を提出させること。
これを変更したときも同様とすること。
ウ 開設の目的及び維持の方法については診療報酬の徴収方法を併記させること。
エ 敷地及び建物の状況にかえて移動診療施設を利用する場合はその構造設備の概要を記載させること。
なお、これを変更した場合には変更許可の手続をとらせること。
(三) (二)のイに記した医師又は歯科医師である実施責任者をもつて管理者とみなして差し支えないこと。なお、この場合に医療法第一二条第二項の規定に基づく許可は要しないものとして差し支えないこと。
(四) 医療法施行令第四条の二第二項及び第二項の規定に基づく届出は、行なわなくて差し支えないこと。
(五) 開設の許可をなすにあたつては、当該巡回診療を行なうためにのみ許可されること及び(二)のイに記した実施計画が引き続き提出されない場合であつて、正当な休止の理由のない場合には、廃止されたものとする旨申請者に承知させること。
(六) 巡回診療を行なうにあたつては、衛生上、防火上及び保安上安全と認められる場所を選定し、かつ、清潔を保持するよう留意させること。
二 巡回診療が病院又は診療所の事業として当該病院又は診療所の所在する都道府県内で行なわれる場合
(一) 新たに診療所開設の手続を要しないものとするが、当該病院又は診療所から次に掲げる事項の提出を求めること。
これを変更したときも同様とすること。
ア 当該病院又は診療所の開設者の名称及び主たる事務所の所在地
イ 当該病院又は診療所の名称及び所在地
ウ おおむね三箇月から六箇月までの期間毎に巡回診療を行なう場所並びに各場所毎の医師又は歯科医師である実施責任者の氏名及び診療を担当する医師又は歯科医師の氏名及び担当診療科目を記した実施計画
エ 診療を行なおうとする科目
オ 巡回診療実施の目的及び維持の方法並びに診療報酬の徴収方法
カ 移動診療施設を利用する場合は、その構造設備の概要
キ 当該病院又は診療所の開設者が公益法人等である場合には定款又は寄附行為
(二) (一)のウに記した医師又は歯科医師である実施責任者をして当該病院又は診療所の管理者の指揮監督のもとに医療法及びこれに基づく法令の管理者に関する規定に則つて巡回診療を管理させること。
(三) 巡回診療の実施に関しては、医療法施行令第四条又は第四条の二第一項若しくは第二項の規定に基づく許可又は届出を要しないものとして差し支えないこと。
(四) 巡回診療を行なうにあたつては衛生上、防火上及び保安上安全と認められる場所を選定し、かつ、清潔を保持するよう留意させること。
三 巡回診療が、病院又は診療所の事業として行なわれる場合であつても、当該病院又は診療所が巡回診療を行なう都道府県内に所在しない場合と同様の取り扱いとすること。
医政歯発第0506001号
健疾発第0506001号
平成17年5月6日
都 道 府 県
各 保健所設置市 衛生主管部(局)長 殿
特 別 区
厚生労働省医政局歯科保健課長
厚生労働省健康局疾病対策課長
歯科医療機関におけるHIV感染者等の診療体制について(依頼)
先般、厚生労働科学研究班が歯科医療機関等の歯科医師を対象に、標記の診療体制に係る調査を実施したところ、一部の歯科医師においては、HIV感染者等に対し「診療を原則として断る」旨の回答をしていることが報告されたところである。
今後はこのような事例が出ることの無いよう、HIV感染症についての正しい理解を図り、適切な感染防止策を講じることを通じ、HIV感染者等に対する歯科医療の確保を図ることが重要である。
貴職におかれては、貴管内の歯科医療従事者その他関係機関等に対し、下記の事項について周知徹底を図り、適切な歯科診療体制の確保が図られるよう、必要な指導方お願いする。
記
平成16年度厚生労働科学研究費補助金・エイズ対策研究事業の成果として作成した「HIV感染症の歯科治療マニュアル」並びに2003年12月に米国CDCにより報告された「Guidelines for Infection Control in Dental Health Care Settings」(MMWRDecember 19, 2003/52(RR17);1-61)の内容について周知徹底を図ること。
■ HIV感染症の歯科治療マニュアルの入手はこちら: http://api-net.jfap.or.jp/
歯科臨床における院内感染予防ガイドライン―2003 年
http://api-net.jfap.or.jp/siryou/dental_guideline/2003.pdf
HIV感染症の歯科治療マニュアル
http://api-net.jfap.or.jp/siryou/dental_manual/menu.htm
(昭和三○年八月三○日 三○医第一、○○一号)
(厚生省医務局長あて長野県知事照会)
管下の一地方で歯科医師会の申合せによって毎月五の日を定期休診日として一斉に休診しているようでありますがこの可否について疑義がありますから何分の御回示を願います。
(昭和三○年一○月二六日 医収第一三七七号)
(長野県知事あて厚生省医務局長回答)
昭和三十年八月三十日三○医第一○○一号をもって照会のあった標記の件について、左記の通り回答する。
記
診療に従事する医師又は歯科医師は、休診日であっても、急患に対する応招義務を解除されるものではないから、御照会のごとく歯科医師会の申し合わせにより一斉休診しても特に支障はないと思料する。
医政発第0 9 1 2 0 0 1 号
平成15年9月12日
都道府県知事殿
厚生労働省医政局長
診療情報の提供等に関する指針の策定について
診療記録の開示も含めた診療情報の提供については、患者と医療従事者とのより良い信頼関係の構築、情報の共有化による医療の質の向上、医療の透明性の確保、患者の自己決定権、患者の知る権利の観点などから積極的に推進することが求められてきたところである。また、生活習慣病等を予防し、患者が積極的に自らの健康管理を行っていく上でも、患者と医療従事者が診療情報を共有していくことが重要となってきている。このため、今後の診療情報の提供等の在り方について「診療に関する情報提供等の在り方に関する検討会」にお、いて検討されてきたところであるが、本年6月10日に、患者と医療従事者が診療情報を共有し、患者の自己決定権を重視するインフォームド・コンセントの理念に基づく医療を推進するため、患者に診療情報を積極的に提供するとともに、患者の求めに応じて原則として診療記録を開示すべきであるという基本的な考え方の下に、報告書(参考)が取りまとめられたところである。
同報告書を踏まえ、今般、厚生労働省として、別添のとおり「診療情報の提供等に関する指針」を策定したので通知する。
この指針については、診療情報の提供等に関して各医療機関において則るべきものとしてできる限り広く普及させる方針であり、貴職におかれても、内容を御了知の上、貴管内の市町村( 特別区を含む、関係機関、関係団体等に。)
周知するとともに、貴管内の医療従事者等に対して周知の徹底及び遵守の要請をお願いする。
○ 救急医療対策事業実施要綱
(平成1 5年5月2 7日医政発第0 5 2 7 0 0 8 号)
(各都道府県知事あて厚生労働省医政局長通知)
1 . 目的
この事業は、地方公共団体が、休日及び夜間の診療を行う急患センター( 以下「休日夜間急患センター」という。) を整備し地域住民の急病患者の医療を確保することを目的とする。
2 . 補助対象
地方公共団体( 委託等を含む。) が実施する休日夜間急患センターの施設整備、設備整備を交付の対象とする。
3 . 整備基準
( 1 ) 休日の診療とは、次のアからエに掲げる日の午前8 時から午後6 時までの間に診療を行うことをいい、夜間の診療とは午後6 時から翌日午前8 時までの間に診療を行うことをいう。
ア日曜日
イ国民の祝日に関する法律( 昭和2 3 年7 月2 0 日法律第1 7 8 号) に定める祝日及び休日
ウ年末年始の日( 1 2 月2 9 日から1 月3 日まで)
エ週休二日制に伴う土曜日又はその振替日
( 2 ) 施設及び設備
ア施設
休日夜間急患センターとして必要な診療部門等を設けるものとする。
イ設備
休日夜間急患センターとして必要な医療機器等を備えるものとする。
( 3 ) 地域住民に対して救急医療に関する情報提供を行う。
第2 休日等歯科診療所
1 . 目的
この事業は、都道府県又は都道府県知事の要請を受けた市( 以下「都道府県等」という。) が行う休日及び休日の夜間における歯科診療並びに心身障害者( 児) 歯科診療を実施する歯科診療所( 以下「休日等歯科診療所」という。) の設備整備及び運営に要する経費を補助することにより、休日、休日夜間及び心身障害者( 児) の歯科診療体制を確保することを目的とする。
2 . 補助対象
実施主体は、都道府県等とする。ただし、運営費については、都道府県等の委託により実施する休日等歯科診療所の運営及び当該歯科診療所へ派遣する歯科医師の連絡調整を行う事業を交付の対象とすることができる。
また、設備整備費については、都道府県等が貸借契約に基づき、前記委託休日等歯科診療所において無償で使用させるために行う事業を交付の対象とすることができる。
3 . 整備基準
( 1 ) 休日の歯科診療とは、次のアからエに掲げる日の午前8 時から午後6 時までの間に歯科診療を行うことをいう。
ア日曜日
イ国民の祝日に関する法律( 昭和2 3 年7 月2 0 日法律第1 7 8 号) に定める祝日及び休日
ウ年末年始の日( 1 2 月2 9 日から1 月3 日まで)
エ週休二日制に伴う土曜日又はその振替日
( 2 ) 休日夜間の歯科診療とは、次のアからエに掲げる日の午後6 時から翌日午前8 時までの間に歯科診療を行うことをいう。
ア日曜日
イ国民の祝日に関する法律( 昭和2 3 年7 月2 0 日法律第1 7 8 号) に定める祝日及び休日
ウ年末年始の日( 1 2 月2 9 日から1 月3 日まで)
エ週休二日制に伴う土曜日又はその振替日
( 3 ) 心身障害者( 児) 歯科診療とは、障害者基本法( 昭和4 5 年法律第8 4号) 第2 条に定める者( 以下「心身障害者( 児) 」という。) を対象に原則として7 7 日以上の診療日を定め、午前8 時から午後6 時までの間に歯科診療を行うことをいう。
( 4 ) 地域住民に対して歯科の救急医療に関する情報提供を行う。
第3 在宅当番医制
1 . 目的
この事業は、地区医師会が実施する在宅当番医制の定着化を図るとともに、さらに未実施地区への普及を図ることにより、休日及び夜間における地域住民の急病患者の医療を確保することを目的とする。
2 . 補助対象
地区医師会( 郡市医師会、指定都市の区医師会) が、当該地区医師会の区域において、地方公共団体の委託等により実施する下記事業とする。ただし、これによりがたい場合は、都道府県知事が設定する区域において、厚生労働大臣が適当と認める者が地方公共団体の委託等により実施する下記事業とすることができる。
なお、この事業の補助対象経費の取り扱いについては、「初期救急医療施設運営費等補助金( 在宅当番医制事業) に係る事務処理について( 平成1 2年3 月3 1 日指第2 3 号健康政策局指導課長通知) 」に留意するものとする。
( 1 ) 休日及び夜間の診療を行う在宅当番医の当番日の調整事業及び在宅当番医の実施事業
( 2 ) 休日夜間急患センターへ派遣する医師の調整を行う事業
( 3 ) 地域住民に対する救急医療知識の普及啓蒙を行う事業
( 4 ) 地域住民に対する救急医療に関する情報提供を行う事業
( 5 ) 地域の実情に応じた小児初期救急医療確保のためのモデル的事業
第4 初期救急医療施設( 診療所) 医師研修事業
1 . 目的
この事業は、初期救急医療施設の医師を対象として、心筋梗塞等の心臓病( 以下「心臓病」という。) 及び脳梗塞等の脳卒中( 以下「脳卒中」という。) に係る研修を実施することにより、心臓病及び脳卒中分野の救急医療体制の質の向上を図ることを目的とする。
2 . 補助対象
在宅当番医制を実施する地方公共団体又は地方公共団体の委託等により在宅当番医制を実施する地区医師会が、診療所の医師を対象として実施する下記研修とする。ただし、これによりがたい場合は、診療所の医師を対象として、厚生労働大臣が適当と認める者が地方公共団体の委託等により実施する下記研修とすることができる。
( 1 ) 心臓病の診断・治療・予防等に関する医師研修
( 2 ) 脳卒中の診断・治療・予防等に関する医師研修
第5 歯科在宅当番医制
1 . 目的
この事業は、地区歯科医師会が実施する歯科の在宅当番医制の定着化を図るとともに、さらに、未実施地区への普及を図ることにより、休日又は休日の夜間における地域住民の歯科の急病患者の歯科医療を確保することを目的とする。
2 . 補助対象
地区歯科医師会が当該地区歯科医師会の区域において、地方公共団体の委託等により実施する下記事業とする。ただし、これによりがたい場合は、都道府県知事が設定する区域において、厚生労働大臣が適当と認める者が地方公共団体の委託等により実施する下記事業とすることができる。
( 1 ) 休日及び休日の夜間の歯科診療を行う在宅当番医の当番日の調整事業及
び在宅当番医の実施事業
( 2 ) 地域住民に対する歯科の救急医療知識の普及啓発を行う事業
( 3 ) 地域住民に対する歯科の救急医療に関する情報提供を行う事業
第6 第二次救急医療体制
1 . 目的
( 1 ) 病院群輪番制病院等運営事業は、地方公共団体が地域の実情に応じて病院群輪番制方式、共同利用型病院方式等による第二次救急医療施設を整備し、休日夜間急患センター、在宅当番医制等の初期救急医療施設及び救急患者の搬送機関との円滑な連携体制のもとに、休日及び夜間における入院治療を必要とする重症救急患者の医療を確保することを目的とする。
( 2 ) 小児救急医療拠点病院運営事業は、都道府県が地域の実情に応じて小児救急医療拠点病院を整備し、休日夜間急患センター、在宅当番医制等の初期救急医療施設及び小児救急患者の搬送機関との円滑な連携体制のもとに、休日及び夜間における入院治療を必要とする小児の重症救急患者の医療を確保することを目的とする。
( 3 ) ヘリコプター等添乗医師等確保事業は、離島、山村において、発生した重症救急患者をヘリコプター等により搬送する際、地方公共団体の要請により、機内において早期に必要な救急処置を行うため、添乗する医師を確保することを目的とする。
2 . 補助対象
( 1 ) 病院群輪番制病院等運営事業
ア地域設定
地域設定は、原則として二次医療圏単位とする。ただし、二次医療圏単位によりがたい地域については都道府県知事が設定する地域で厚生労働大臣が適当と認めたものとする。
イ病院
地方公共団体又は地方公共団体の長の要請を受けた病院の開設者が整備、運営する病院で相当数の病床を有し、医師等の医療従事者の確保及び救急専用病床の確保等、第二次病院としての診療機能を有する病院とする。
( 2 ) 小児救急医療拠点病院運営事業
ア地域設定
地域設定は、複数の二次医療圏単位とする。
イ病院
都道府県又は都道府県知事の要請を受けた病院の開設者が整備、運営する病院で相当数の病床を有し、小児科医師、看護師等の医療従事者の確保及び小児の救急専用病床の確保並びに研修施設を有する等、第二次病院として診療機能を有する病院とする。
( 3 ) ヘリコプター等添乗医師等確保事業
救急患者の搬送にヘリコプター等を使用し、これに医師等を添乗させる事業を行っている地方公共団体とする。
3 . 運営方針
( 1 ) 病院群輪番制病院等運営事業
ア病院群輪番制病院及び共同利用型病院運営事業
地域の実情に応じた次の方式により休日夜間の診療体制を整えるものとし、原則として、初期救急医療施設からの転送患者を受け入れるものとする。
( ア) 病院群輪番制方式
地域内の病院群が共同連帯して、輪番制方式により実施するものとする。
( イ) 共同利用型病院方式
医師会立病院等が休日夜間に病院の一部を解放し、地域医師会の協力により実施するものとする。
イ小児救急医療支援事業
( ア) 小児救急医療支援実施事業
地域の小児科を標榜する病院群又は病院が病院群輪番制方式又は共同利用型病院方式により、小児救急医療に係る休日夜間の診療体制を整えるものとし、原則として、初期救急医療施設からの転送患者を受け入れるものとする。
( イ) 小児救急医確保調整事業
小児救急医療体制の確保を図るため、小児科医を含む地域の関係者からなる協議会を設置し、地域における小児救急医の確保のための検討・調整及び小児救急医療関係施設間の調整等、小児救急医療体制の確保に必要な事項の調整等を行うものとする。
( 2 ) 小児救急医療拠点病院運営事業
ア小児救急医療拠点病院は、小児救急医療に係る休日夜間の診療体制を常時整えるものとし、原則として、初期救急医療施設及び救急搬送機関から転送された小児重症救急患者を必ず受け入れるものとする。
イ小児救急医療拠点病院は、地域の小児科医師等を対象とした小児救急医療分野の研修を定期的に行い、地域の小児救急医療の充実に努めるものとする。
( 3 ) ヘリコプター等添乗医師等確保事業
地方公共団体は、ヘリコプター等による救急患者の搬送に当たっては、次により添乗医師等を確保するものとする。救急患者1 人の搬送に対し、原則として医師1 人の添乗とする。
ただし、救急患者の症状に応じて看護師等1 人の添乗を追加できるものとする。
4 . 整備基準
( 1 ) 病院群輪番制方式
ア当番日における第二次救急医療施設として必要な診療機能及び専用病床を確保するものとする。
イ当番日における病院の診療体制は、通常の当直体制の外に重症救急患者の受け入れに対応できる医師等医療従事者を確保するものとする。
( 2 ) 共同利用型病院方式
ア第二次救急医療施設として必要な診療機能及び専用病床を確保するものとする。
イ病院の診療体制は、通常の当直体制の外に重症救急患者の受け入れに対応できる医師等医療従事者を確保するものとする。
( 3 ) 小児医療拠点病院
ア小児重症救急患者の第二次救急医療施設として必要な診療機能及び専用病床を確保するものとする。
イ病院の診療体制は、休日夜間に小児重症救急患者の受け入れに常時対応できる小児科医師及び看護師等医療従事者を確保するものとする。
( 4 ) ヘリコプター等添乗医師等確保事業
地方公共団体は、ヘリコプター等へ容易に添乗できる体制を確保するものとする。
( 5 ) 施設及び設備
ア病院群輪番制病院及び共同利用型病院運営事業
( ア) 施設
第二次救急医療施設として必要な診療部門( 診療室、処置室、手術室、薬剤室、エックス線室、検査室等) 及び専用病室等を設けるものとする。
また、必要に応じ、心臓病及び脳卒中の重症救急患者を受け入れるため、心臓病専用病室( C C U ) 及び脳卒中専用病室( S C U ) を設けるものとする。
( イ) 設備
第二次救急医療施設の診療機能として必要な医療機械を備えるものとする。
また、必要に応じ、心臓病及び脳卒中の重症救急患者の治療等に必要な専用医療機器を備えるものとする。
このほか、必要に応じて、搬送途上の患者の様態を正確に把握し、医師の具体的指示を搬送途上に送るため、地域の中心的な第二次救急医療施設に心電図受信装置を備えるものとする。
イ小児救急医療拠点病院
( ア) 施設
小児重症救急患者の第二次救急医療施設として必要な小児科診療部門( 診療室、処置室、手術室、薬剤室、エックス線室、検査室等) 、小児専用病室及び研修室等を設けるものとする。
( イ) 設備
小児重症救急患者の第二次救急医療施設として必要な医療機械等を備えるものとする。
第7 第二次救急医療施設勤務医師研修事業
1 . 目的
この事業は、第二次救急医療施設に勤務する医師を対象として、心臓病及び脳卒中の救急医療に係る実地研修を実施することにより、心臓病及び脳卒中分野の救急医療体制の質の向上を図ることを目的とする。
2 . 補助対象
病院群輪番制病院等運営事業を実施する地方公共団体が、病院群輪番制病院等の第二次救急医療施設に勤務する医師を対象として実施する下記研修とする。ただし、これによりがたい場合は、二次救急医療施設に勤務する医師を対象として、厚生労働大臣が適当と認める者が地方公共団体の委託等により実施する下記研修とすることができる。
( 1 ) 救命救急センター等において行う心臓病の救急医療に関する医師実地研修
( 2 ) 救命救急センター等において行う脳卒中の救急医療に関する医師実地研修
第8 救命救急センター
1 . 目的
この事業は、都道府県が救命救急センターを整備し、休日夜間急患センター、在宅当番医制等の初期救急医療施設、病院群輪番制等の第二次救急医療施設及び救急患者の搬送機関との円滑な連携体制のもとに、重篤救急患者の医療を確保することを目的とする。
2 . 補助対象
都道府県の医療計画等に基づき、都道府県又は都道府県知事の要請を受けた病院の開設者が整備、運営する救命救急センターで厚生労働大臣が適当と認めるものを対象とする。
3 . 運営方針
( 1 ) 救命救急センターは、原則として、重症及び複数の診療科領域にわたるすべての重篤な救急患者を2 4 時間体制で受け入れるものとする。
( 2 ) 救命救急センターは、初期救急医療施設及び第二次救急医療施設の後方病院であり、原則として、これらの医療施設及び救急搬送機関からの救急患者を2 4 時間体制で必ず受け入れるものとする。
( 3 ) 救命救急センターは、適切な救急医療を受け、生命の危険が回避された状態にあると判断された患者については、積極的に併設病院の病床または転送元の医療施設等に転床させ、常に必要な病床を確保するものとする。
( 4 ) 救命救急センターは、医学生、臨床研修医、医師、看護学生、看護師及び救急救命士等に対する救急医療の臨床教育を行うものとする。
4 . 整備基準
( 1 ) 救命救急センターは、救命救急センターの責任者が直接管理する相当数(概ね1 0 床以上)の専用病床を有し、2 4 時間体制で、重症及び複数の診療科領域にわたるすべての重篤な救急患者に対する高度な診療機能を有するものとする。
( 2 ) 救命救急センターには、2 4 時間診療体制を確保するために、必要な職員を配置するものとする。
ア医師
( ア) 救命救急センターの責任者は、重症及び複数の診療科領域にわたる重篤な救急患者に適切に対応できる三次救急医療の専門的知識と技能
を有し、高度な救急医療及び救急医学教育に精通した医師であるとの客観的評価を受けている専任の医師とする。( 例: 日本救急医学会指導医等)
( イ) 救命救急センターは、救急医療の教育に関する適切な指導医のもとに、一定期間(3 年程度)以上の臨床経験を有し、専門的な三次救急医療に精通しているとの客観的評価を受けている専任の医師を適当数有するものとする。( 例: 日本救急医学会認定医等)
( ウ) 救命救急センターとしての機能を確保するため、内科、外科、循環器科、脳神経外科、心臓血管外科、整形外科、小児科、眼科、耳鼻科、麻酔科及び精神科等の医師を必要に応じ適時確保できる体制を有するものとする。
( エ) 必要に応じ、心臓病の内科系専門医とともに外科系専門医を、脳卒中の外科系専門医とともに内科系専門医を専任で確保するものとする。
( オ) 救急救命士への必要な指示体制を常時有するものとする。
イ看護師及び他の医療従事者
( ア) 重篤な救急患者の看護に必要な専任の看護師を適当数有するものとする。
( なお、専任の看護師は、専門的な三次救急医療に精通しているとの客観的評価を受けていることが望ましい。例: 日本看護協会救急看護認定看護師等)
( イ) 診療放射線技師及び臨床検査技師等を常時確保するものとする。
( ウ) 緊急手術ができるよう、必要な人員の動員体制を確立しておくものとする。
( 3 ) 施設及び設備
ア施設
( ア) 救命救急センターの責任者が直接管理する専用病床及び専用の集中治療室( I C U ) を適当数有するものとする。
また、急性期の重篤な心臓病及び脳卒中の救急患者を受け入れるため、必要に応じて心臓病専用病室( C C U ) 及び脳卒中専用病室( SCU ) を設けるものとする。
( イ) 救命救急センターとして必要な専用の診察室( 救急蘇生室) 、緊急検査室、放射線撮影室及び手術室等を設けるものとする。
( ウ) 必要に応じ、適切な場所にヘリポートを整備するものとする。
イ設備
( ア) 救命救急センターとして必要な医療機器及び重症熱傷患者用備品等を備えるものとする。
また、必要に応じ、急性期の重篤な心臓病及び脳卒中の救急患者の治療等に必要な専用医療機器を備えるものとする。
( イ) 必要に応じ、ドクターカーを有するものとする。
( ウ) 救急救命士への必要な指示ができるよう、原則として心電図受信装置を備えるものとする。
( 注) ドクターカーとは、患者監視装置等の医療機械を搭載し、医師、看護師等が同乗し、搬送途上へ出動する救急車である。
第9 高度救命救急センター
1 . 目的
この事業は、都道府県が高度救命救急センターを整備し、救急医療の円滑な連携体制のもとに、特殊疾病患者に対する医療を確保することを目的とする。
2 . 補助対象
都道府県の医療計画に基づき、都道府県又は都道府県知事の要請を受けた病院の開設者が整備、運営し、厚生労働大臣が認めた救命救急センターのうち、特に高度な診療機能を有するものとして厚生労働大臣が適当と認めるものを対象とする。
3 . 運営方針
高度救命救急センターは、救命救急センターに収容される患者のうち、特に広範囲熱傷、指肢切断、急性中毒等の特殊疾病患者を受け入れるものとする。
4 . 整備基準
( 1 ) 高度救命救急センターは、広範囲熱傷、指肢切断、急性中毒等の特殊疾病患者に対する救命医療を行うために必要な相当高度な診療機能を有するものである。
( 2 ) 高度救命救急センターには、2 4 時間診療体制を確保するために、必要な職員を配置するものとする。
ア医師
常時高度救命救急医療に対応できる体制をとるものとする。特に麻酔科等の手術に必要な要員を待機させておくものとする。
イ看護師等医療従事者
特殊疾病患者の診療体制に必要な要員を常時確保すること。特に手術に必要な動員体制をあらかじめ考慮しておくものとする。
( 3 ) 設備
高度救命救急センターとして必要な医療機器を備えるものとする。
第1 0 ドクターヘリ導入促進事業
1 . 目的
この事業は、救命救急センターにドクターヘリを委託により配備し、救急患者の救命率等の向上、広域救急患者搬送体制の向上及びドクターヘリの全国的導入の促進を図ることを目的とする。
2 . 補助対象
都道府県の医療計画等に基づき、都道府県又は都道府県知事の要請を受けた病院の開設者が整備、運営する救命救急センターで厚生労働大臣が適当と認めるものを対象とする。
3 . 運営方針
( 1 ) ドクターヘリの運航に係る関係機関等との調整、地域住民への普及啓発等を行う運航調整委員会を設置し、本事業の実施、運営に関する必要事項に係る諸調整等を行い、ドクターヘリの運行に万全を期すとともに地域住民の理解と協力が得られるよう努めなければならない。
( 2 ) 運航調整委員会の委員は、都道府県、市町村、地域医師会、消防、警察、運輸、教育委員会等関係官署に所属する者、ドクターヘリ運航会社及び有識者により構成するものとし、これら関係機関と密接な連携をとって当該事業を実施するものとする。
( 3 ) 事業の実施に当たっては、救急医療専用ヘリコプター、操縦士、整備士及び運航管理者等を運航会社との委託契約により配備するものとする。
( 4 ) 事業の実施に当たっては、ドクターヘリに同乗する医師、看護師等を確保するとともに、出動及び搬送においては、必ず医師を、必要に応じて看護師を同乗させるものとする。
( 5 ) 出動及び搬送については、原則として消防官署又は医療機関からの要請に対して医師、操縦士等の判断のもと行うものとする。
( 6 ) 出動範囲は、原則として県内全域を対象とするものとし、必要に応じて、隣県に及ぶ広域についても対象とするものとする。
( 7 ) 飛行中のドクターヘリと救命救急センター又は救急隊等との通信手段の確保に努めなければならないものとする。
( 8 ) ドクターヘリの運航を委託する運航会社の選定指針及び無線による通信手段を確保する場合の無線の運用指針については、別に定める。
4 . 整備基準
( 1 ) 救命救急センターに隣接するヘリポートを有し、救命救急センター内までの導線及び患者移送の方法が確保されていること。
( 2 ) 救急医療専用ヘリコプターについて十分な見識を有すること。
( 3 ) 救命救急センターを設置する地域が、当該事業目的に従い十分に効果を発揮する地域であること。
( 4 ) 救命救急センターを運営する病院が、当該事業に対して総力を挙げて協力する体制を有すること。
( 5 ) 救命救急センターと消防機関等との連携が従前より緊密であること。
( 6 ) 救命救急センターの運営に支障を来たさないこと。
「ドクターヘリ」とは、救急医療用の医療機器等を装備したヘリコプ( 注)ターであって、救急医療の専門医及びが同乗し救急現場等に向看護師等
かい、現場等から医療機関に搬送するまでの間、患者に救命医療を行うことのできる専用のヘリコプターのことをいう。
第1 1 救急救命士病院実習受入促進事業
1 . 目的
この事業は、医療機関において救急救命士の資格を有する救急隊員の行う心肺蘇生等の救急救命処置の実習を行うための体制整備を促進することにより、救急救命士の資格を有する救急隊員の業務の高度化と資質の向上を図ることを目的とする。
2 . 補助対象
都道府県又は都道府県知事の要請を受けた病院の開設者( 救命救急センターを除く。) が行う救急救命士の病院実習受入促進事業を補助対象とする。
3 . 運営方針
救急救命士の資格を有する救急隊員の病院実習は、以下の内容の病院実習を実施する。
( 1 ) 医師の指示の下に必要な知識を習得した救急救命士の資格を有する救急隊員の気管挿管及びその再教育( 実習内容については、別途通知)
( 2 ) 「救急救命士の資格を有する救急隊員に対して行う就業前教育の実施要綱について( 平成6 年4 月1 日付け消防救第4 2 号) 」に基づく救急救命士の資格を有する救急隊員の就業前教育
( 3 ) 「救急隊員の教育訓練の充実強化について( 昭和6 0 年4 月8 日付け消防救第3 2 号」、「救急隊員資格取得講習その他救急隊員の教育訓練の充実強化について( 平成元年5 月1 8 日付け消防救第5 3 号) 」及び「救急業務の高度化の推進について( 平成1 3 年7 月4 日付け消防救第2 0 4 号) 」に基づく救急救命士の資格を有する救急隊員の再教育
4 . 整備基準
( 1 ) 救急救命士の実習を行う病院には、原則として、救急医療に精通している医師を複数有するものとする。( 日本救急医学会認定医、日本麻酔科学会指導医等)
( 2 ) 救急救命士の実習を行う病院は、院内の救急医療に精通している医師の中から1 人をコーディネーター医として指定し、主に以下の業務を行うこと。
ア病院実習を受けるに足りる知識・技能を有する救急救命士であることの確認
イ入院患者等へのインフォームドコンセントの実施・確認について倫理委員会への報告
ウ受入診療科における指導医の確保に関する調整( 診療時間の調整等)
エ指導医の指導内容の調整( 重複や漏れのチェック)
オ実習終了認定の調整( 各診療科からの評価結果の総合評価)
カ消防機関との受入時期等の調整
キ地域メディカルコントロール協議会への出席等
( 3 ) 救急救命士の実習を行う病院は、患者への同意を行う体制や安全確保に関する体制が整備されていること。
5 . 設備
救急救命士の実習を行う病院として必要な医療機器等を備えるものとする。
第1 2 救急医療情報センター
( 広域災害・救急医療情報システム)
1 . 目的
この事業は、都道府県が県全域を対象とした救急医療情報センター( 広域災害・救急医療情報システム) を整備するとともに、都道府県センター間のコンピュータネットワークの運営、バックアップセンターの運営を行い、通常時は救急医療施設から的確に情報を収集し、医療施設、消防本部等へ必要な情報の提供を行い、円滑な連携体制の基に、救急患者の医療を確保し、また、災害時には医療機関の稼働状況、医師・看護師等要員の状況、電気等の生活必需基盤の確保、医薬品等の備蓄状況等、災害医療に係る総合的な情報収集及び提供を行うことを目的とする。
2 . 補助対象
都道府県又は都道府県知事の委託を受けた法人が整備、運営する救急医療情報センター( 広域災害・救急医療情報システム) を補助対象とする。
3 . 運営方針
( 1 ) 通常時は、各都道府県の状況に応じた都道府県完結型の救急医療情報システムとする。すなわち、休日夜間急患センター、第二次救急施設及び救命救急センター、その他救急医療に必要な体制に関する情報を収集し、医療施設及び消防本部等に必要な情報を提供するものとする。
( 2 ) 災害時に迅速かつ的確に救援・救助を行うため、全国の医療施設の状況を全国の医療施設、消防機関、保健所その他の行政機関等が把握可能な情報システムとする。
( 3 ) 災害時に交換する情報は、全国共通化するものとする。
( 4 ) 都道府県センターは、災害時において災害・救急医療情報を広域的に利用するために後方支援( 以下「バックアップ」という。」) 機能を保持するバックアップセンターと結ぶものとする。また、災害時において都道府県センターが機能しなくなった場合においては、都道府県センターの役割をバックアップセンターが直接行えるようにするものとする。
( 5 ) 災害時に登録した情報は、国民が有効に利用できるよう必要な情報をインターネットを通じ公開するものとする。
( 6 ) 地域における救急医療に係る問題点への取り組みや医療・消防機関等関係者との連携体制を構築するため、都道府県センターに「救急医療情報センター運営委員会」を設置し、地域の救急医療体制が適正に機能する体制を確保する。
4 . 事業内容
( 1 ) 通常時の事業
ア毎日定時の情報収集事業
( ア) 診療科別医師の在否
( イ) 診療科別の手術及び処置の可否
( ウ) 病室の空床状況( 診療科別、男女別、集中治療室等の特殊病室及びその他)
イ情報提供、相談事業
医療施設、消防本部及び地域住民からの問い合わせに対して適切な受入れ施設の選定、確認又は回答を行うものとする。
ウ救急医療情報センター運営委員会の開催
( 2 ) 災害時の情報収集及び提供事業
ア医療施設状況
イ患者転送要請
ウ医薬品等備蓄状況
エ電気等の生活必需基盤の確保状況
オ受入患者状況
カボランティアの提供及び要請状況
5 . 整備基準
( 1 ) バックアップセンター
ア全国の災害・救急医療情報をバックアップするために全国に1 か所バックアップセンターを置くものとする。
イ運用は2 4 時間体制で行うものとする。
ウ耐震性の建物に設置するものとする。
( 2 ) 都道府県センター
ア各都道府県には、広域災害・救急医療情報システムを運用、登録するための都道府県センターを設けるものとする。
イ運用は2 4 時間体制で行うものとする。
ウ耐震性の建物に設置するよう配慮するものとする。
( 3 ) 端末機器
医療施設、保健所その他の行政機関等に広域災害・救急医療情報システムの情報交換のための端末機器を置くものとする。
( 4 ) 救急医療情報センター運営委員会
運営委員会の委員は、都道府県、市町村、保健所、二次医療圏協議会、消防機関、地区医師会、救命救急センター等に所属する者から構成するも
のとする。
6 . 上記によりがたい場合は、あらかじめ厚生労働大臣に協議の上適当と認めたものとする。
第1 3 中毒情報センター情報基盤整備事業
1 . 目的
この事業は、財団法人日本中毒情報センターが化学物質等による急性中毒の治療方法等に関する情報を迅速に提供するため、それらの情報に関する情報基盤を整備し、急性中毒対策の充実を図ることを目的とする。
2 . 補助対象
財団法人日本中毒情報センターとする。
3 . 事業内容
( 1 ) 化学物質等によって起こる急性中毒に関する次のような情報の収集及び提供
ア急性中毒の原因となる物質の名称、成分、組成等に関する情報
イアの物質を含有する商品の名称、含有量等に関する情報
ウ急性中毒の症状及び治療方法等に関する情報
( 2 ) ( 1 )により収集した情報の整理集積
( 3 ) 急性中毒に関する情報提供に必要な基礎資料の作成
( 4 ) 2 4 時間体制で医師の適切な指示が受けられる体制を確保する。
